Who are The Double Bogey


第9回 Fender Jazz Bass `65

74年型ジャズベース(第4回)が初めて所有したオールドベースだったのですが、いろいろと調べていくうちに60年代と70年代のジャズベースはまったく別物という記述にぶつかりました。

60年代はアルダー材がメインに使われたこと対して、70年代に入るとアッシュが多用されるようになります。
また決定的な違いはやはりリアピックアップの位置が変更されたことでしょう。
70年代に入って数年経った頃、リアピックアップがブリッジ側に移動するのです。
それにより60年代のウォームなトーンから、輪郭のはっきりとした抜けの良いブライトなトーンに生まれ変わります。

70年代からの急激な音楽スタイルの変化や、録音技術の進歩に対応するためだったのか、どちらにせよこの進化は、ワイドレンジでハイファイな現代のベーストーンの基礎となる大きな変革だったのではないでしょうか。

さて、この65年ジャズベは飽くなき探究心?のたまものというべきか、74年ジャズベを所有しながらもどう資金を捻出したのか記憶は定かではないのですが、今では到底考えられない50万円を下回る価格で購入しました。
おそらく2000年頃だったと思います。

購入後は贅沢に74年とこの65年ジャズベを使い分けていました。
スラップ奏法やロックなどビートの激しい楽曲では74年、ドラムレス編成やジャジーな楽曲では65年といった按配です。

贅沢なベースライフも束の間、なんと同じ60年代ジャズベでも62年を境としてさらに大きな違いがあることを知ってしまいました。

そうです、スラブボードとラウンドボードの違いです。
ジャズベースの登場した60年から62年まではスラブボードであり、62年後期からはラウンドボードに変更されます。

指板とネックの接地面がスラブは平面、ラウンドは文字通り曲面になっているのです。
指板の剥がれ等スラブの欠点を補うことが変更理由なのですが、音質面ではスラブの方がラウンドに比べ数倍音が太いという評価が一般的らしい…

正直なところ、実は65年ジャズベの良さをいまひとつ感じられなかったということもあり、スラブボードへの思いは日増しに強くなるばかりです。

そんなある日、65年を購入したショップの雑誌広告に62年ジャズベース(もちろんスラブ)がばっちりと出ているではありませんか!

それが史上最大の暴挙の始まりなのでした。

ここから先は第5回でご紹介した通り。(2009.5)